長時間のデスクワークをする人にとって、椅子は机よりも大切なパートナーです。自分の仕事と体に適していないワークチェアは、下半身だけでなく全身的な血行不良から疲労がたまりやすくなり、思考力や集中力も低下して仕事の能率を低下させます。さらにその状態が日々継続すると、慢性的な肩こりや腰痛に悩まされることにもなります。
以下に書き記すことは、ワークチェアを選ぶ際の一般論的な理屈と、自己反省からの私的な意見です。新しいワークチェアを購入するときは、自分にふさわしい椅子で仕事がはかどり健康維持にも役立つよう、以下の点に留意して選んでください。
目次
仕事の内容に適した椅子を選ぶ
デスクワークの姿勢は、前傾姿勢と後傾姿勢の2種類に分けられます。筆記具を手にして文書・資料・帳票類などの整理や編集作業をする場合は、机から 30cm 程度の位置にまで顔を近づけて自然と前傾姿勢になります。一方、パソコンによる資料検索や文書作成、帳簿・データ入力などの作業が中心の仕事では、顔を上げて明るいモニター画面を長時間にわたり見つめ続けるため、後傾姿勢が一般的です。
現在のワークチェアは人間工学に基づくエルゴノミックデザインの製品が普及し、前傾姿勢での使用を前提として設計された前傾タイプと後傾姿勢を前提とした後傾タイプに二分されています。従って、自分の仕事の姿勢から判断してどちらか好適なタイプを選択しなければ、使い勝手が悪くて不便な思いをすることになります。
オフィスチェア全体では、会議・ミーティング用や長時間のPC作業をしない人のための前傾タイプが少なくありません。しかし、筆記具よりもパソコンによるデスクワークが主流になった現在では、ワークチェアも後傾タイプが主流です。PC作業が少ない人は、間違って後傾タイプを選ばないよう注意してください。
ワークチェアを選ぶときの注意点いろいろ
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“ぜひ一度お掛けになってください。”
現在では大抵のものがネット通販で早く簡単に購入できます。しかし、大切なワークチェアの購入は、ショップやショールームでの試座を経験してから決めるべきです。実際に腰掛けて、注意深く使い勝手を試してみることで、製品の欠点や自分に合わない点が見えてきます。
レザー張りは使用環境による
レザー張りのチェアは、比較的に寒冷で乾燥した地域には適しています。しかし、梅雨時から残暑の時期まで暑く湿潤な日本列島では、エアコンでつねに快適な温度・湿度を保っている部屋でない限り、通気性の良い素材のものが適しています。
ヘッドレストやハンガーは必要?
ヘッドレストに頭を預けてPC作業をする職種の人たちもいますが、ほとんどの人にとって無用の長物です。ハンガーも社員が多数働いているオフィスでは便利ですが、自宅や自分専用の執務室・仕事場では必要ありません。ただし、アームレストはPCで長時間作業する人の必需品です。
保証規定と修理サービスは要チェック
気に入ったものほど、長年にわたって使用することになります。破損・汚損による修理がいつか必要になることを考えて、購入時に保証期間・範囲などの保証規定や確実に修理できるサービス体制が整っていることなどを確認しましょう。
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